私の摂食障害ストーリー【4】過激ダイエットで拒食から過食へ

さて、前回の 私の摂食障害ストーリー【3】では、友人たちの何気ない言葉に過剰に傷つき、息巻いて組んだ初めてのダイエットによって、私の心と体はズタズタに壊れてしまったということをお話ししました。

この段階ですでに正常な感覚が失われていた私の心は、体からの叫びなどおかまいなしに、理性を振り払い、コントロールを失った暴走車のようにますます自らへの攻撃を加速します。

スポンサーリンク


最初の拒食期

絶食に近いダイエット生活を一ヶ月以上続けたことで、食べることに恐怖さえ抱くようになっていた私。

当初の目標を見事に達成しスリムボディを手にしてなお、食を拒み続けていました。

食べなくちゃ。でも食べられない

次々にあらわれた体調不良により、それが栄養失調によって引き起こされた結果だということをようやく自覚し、改善の必要性を意識しはじめました

その頃にはもう、私は食べないことにすっかり慣れきっていたせいで、空腹感というものにすっかり鈍感になってしまっていました。

なので胃の中は空っぽでも「お腹がすいた。何か食べたい」というような正常な欲求、いわゆる食欲を感じることなく、ただただ「栄養をとらなくては」という義務感から食べものを口にしようとするのですが、どうしても食べることができません。

もう食べてもいいよ。でもやっぱり無理

すでに目的は叶えられ、友達に馬鹿にされることもなくなったのだから、もう普通に食べればいいのだと頭ではわかっているのですが、依然、食への恐れの気持ちが強くたちはだかっていました。

食べなくては…と焦りの気持ちが高まれば高まるほど、ますます食べることができないのです。

こうして拒食状態のままさらにーヶ月半が過ぎた頃、体重はさらに4kg減り、ダイエット前の52kgから40kgになっていました。

禁断の食の世界へようこそ。過食期に突入

拒食期の後、私は過食という魔の手にまんまと掛かることとなりました。

それはある日突然の出来事で、これまで経験したことのない感覚にうろたえながら、闇の方向へと流されてゆきました。

その一口が悲劇のもと

自宅の居間でひとりぼんやりしていると、なんともなしにテーブルの上に置かれていお菓子に目が止まりました。

それは私が大好きだった麦チョコといわれるお菓子で、なぜだか急に猛烈に食べたい思いにかられました。

一粒手に取り口に運ぶと、なんともいえない芳醇な味と香り。

しばし気が遠くなるような快感に包まれました。

やめられない止まらない

これまでに体験したことない、なんともいえない幸福感。

私はすっかり陶酔し、気がついた時には麦チョコの袋はすっかり空っぽになっていたのです。

我に返った私は、強い自責の念にかられました。

でもこれは、今まで頑張った自分へのご褒美なのだと、必死で言い聞かせました。

そして、この「楽園」にもう少し留まっていたい…という欲求のままに、戸棚にあったクッキーの箱を見つけ出し、これまた次々と口に運び、あっとゆうまにペロリと完食。

もう止まりません!

次々と家中の食べものをあさり、「もう少し」「あとちょっとだけ」と思いながら、恍惚感から抜け出せないでいました。

苦しくて、寂しくて、誰か助けて!

いつのまにか、私は甘美な世界から別の場所に移動していました。

大量の食べもの一気に詰め込めば、当然苦しくなります。気持ち悪くもなります。

しかもその時の私は、二ヶ月以上ほぼ絶食状態だったのですからなおさらでしょう。

でも、ちがうんです。

そういう身体的なこととは別に、何かが叫んでいるのです。

「苦しい」「もう食べたくない」「気持ち悪い」「もう食べられない」

でも、もっともっと苦しめなければ気が済まないのです。

だから、止めることができないんです。

そして、なぜだか寂しくてたまらない。

「助けてほしい」「誰にも見られたくない」「壊したい」「壊れたい」「なぜ?」

ひたすら食べものを口に押し込みながら、いろいろな思いが頭の中を駆け巡り、いつしか意識が遠のいて床に突っ伏していました。

狂った摂食中枢に翻弄される日々

空腹感や満腹感といった感覚をつかさどっている摂食中枢がうまくはたらかなくなると、正常な食行動が難しくなります。

お腹がすいたと感じたら食事をし、満足したら食事を終えるという、当たり前とされることができなくなるのです。

過激なダイエットによって摂食中枢に異常をきたした私は、もはや自らの食行動をコントロールすることができなくなってしまいました。

拒食と過食を繰り返した約30年もの間、摂食中枢ほとんど破壊されてしまっていたのではないかと思います。

わからない。私はどれだけ食べればいいの?

摂食障害を卒業して10年近くたった今、そのダメージはかなり回復しました。

ですが今でも私は、満腹感、つまり、食べ終えるタイミングというものがよくわかりません。

過食をしていた時期、食べ終わるタイミングとは「苦しくて苦しくてもうダメ」というところでした。

でも普通、正常な人が「ごちそうさま」を言う時とは、「お腹がいっぱいになった」「満足した」「おいしかった」「もう十分食べた」という感じですよね。

私には、その感覚がいまひとつ掴めないのです。

「満腹感ってこんな感じでいいのかな?」と、食べ終わるタイミングを迷いながら、毎食、箸を置いています

心の底から満たされて、笑顔で「ごちそうさま」と言えた遥か昔の自分を取り戻すには、まだあとどれくらいの時間が必要なのでしょう。

続きは『私の摂食障害ストーリー【5】』で

こうして私の過食行動がはじまりました。

その後再び拒食、過食、そしてまた拒食、過食…と、気がつけば終わりの見えない摂食障害という深く暗い闇の底にずぶずぶとはまり混み、長年もがき苦しむこととなってしまうのです。

このお話は、私の摂食障害ストーリー【5】に続きます。

コメント

error: Content is protected !!